耶馬渓(オーベルジュ楓の木)の旅

深耶馬渓をドライブ

 紅葉狩りに少しだけ早い11月上旬に、深耶馬渓にある宿に向かうドライブを敢行しました。九州自動車道を玖珠ICで降り、山国側の支流「山移川」の溪谷沿いの道は、ワインディングロードが続き、スリル満点のドライブです。渓谷のカエデなども紅葉が始まっていて、同行した孫娘もその美しさに感嘆の声を上げていました。有名な「一目八景」を通り過ぎたあたりで、今夜のお宿に無事到着しました。

オーベルジュ楓の木「フロント・宿泊棟・露天風呂」

「オーベルジュ楓の木」は新日本三景のひとつ「深耶馬渓」の中に6万坪の広大な敷地を持ち、フレンチが自慢の宿です。耶馬渓の山懐に静かに佇む宿泊棟は、2戸一が3棟6室、一戸建て1室の平屋の純日本建築で、母屋から続く屋根付きの回廊で結ばれています。今回予約した部屋は、3畳ほどの踏み込み・10畳と6畳の和室で構成され、3人が宿泊するには充分なスペースでした。築20年との事ですが、メンテナンスや清掃が行き届いていて清潔感が漂っていました。双方の部屋の雪見障子を開け放つと専用の庭が広がり、居ながらにして耶馬渓の絶景を楽しむ事が出来ます。

 大浴場・露天風呂は回廊を母屋の奥に進んだ所にあります。母屋を通り過ぎたあたりから、急な傾斜がありますので、足元に気を付ける必要があります。男女入れ替え制ですが、夕方の男湯は内風呂と露天風呂の組み合わせでした。内風呂は5・6人が充分には入れる広さで、窓ガラスの外に広がる景観を楽しみながら湯あみが出来ます。泉質は単純アルカリ泉で、少々ヌルヌル感があります。タオル類は脱衣所にふんだんに置いてあり、手ぶらで行けるのは有難かったです。大浴場の出口付近には、氷で冷やした缶ビールが無料で供され、湯上りの一杯は嬉しいサービスでした。

オーベルジュ楓の木「夕食」

 夕食は母屋の隣のレストランの程よい距離を保ったテーブル席で頂きます。周りの席の静かな会話が聞こえますが、むしろ心地よい賑わいで寛げました。フランス・リヨンなどで修業を積んだシェフが丹精込めた料理は、絶妙なタイミングで笑顔が素敵なオーナーの奥さんが運んでくれます。白磁の皿に美しく盛られた最初の一皿は、「洋梨と車エビのパートブリック包み、和梨添え」です。プリプリの車エビとパリパリのパートブリックの食感と、2種類のなしの酸味の調和が絶妙な逸品でした。3皿目のスペシャリテ「山女魚の詰め物ホイル焼き」は、生け簀で飼っている山女魚とホタテ貝柱のムースの相性が抜群で、ついつい大好きな冷酒の杯を重ねてしまいました。メインの肉料理「和牛フィレ肉のポアレ」は、茸のソースの味が素晴らしかったのです。気をてらった調理法や派手な盛り付けなどを排した、地道で真面目な料理で、楽しい時間を過ごす事が出来ました。

オーベルジュ楓の木「朝の散歩と朝食」

 翌朝、広大な敷地の散策に出かけました。カエデなどの落葉樹が紅葉を始めていて、朝日にキラキラと光っていました。また、敷地の木々の間からは一目八景の一部を垣間見る事ができ、宿に居ながら贅沢な景観を楽しむ事ができます。朝食はレストランの隣の和室の大広間で純和風を頂きます。山奥の宿らしい山菜料理の数々が心を和ませてくれ、ついつい満腹になるまで、ご飯のお代わりをして今いました。

耶馬渓の旅「本耶馬渓の名所を訪ねる」

 翌日は本耶馬溪の名所を訪ねました。最初に訪れたのは「羅漢寺」で、大化元(645)年にインドの僧、法道仙人が羅漢山の洞窟で修行したことから開基された寺。日本三大五百羅漢の一つで、境内には五百羅漢をはじめ千体地蔵など3700体以上の石仏がありました。

次に立ち寄った「青の洞門」は、難所で遭難者が絶えなかったこの地に、江戸時代、僧禅海がノミと槌だけで岩壁を掘り、30年の歳月をかけて貫通させたといわれる。現在の市道トンネルは新しく機械掘りしたものだが、一部にノミ跡を見ることができる。洞門上方にそびえる競秀峰は、耶馬渓を代表する景勝地のひとつです。

「耶馬渓ダム」は堤高62m、堤頂長313mの重力式ダム。ダム湖の中央には噴水が設置しており、湖面には木々の緑が映り込んだ美しい光景が見られます。丁度放水が行われていて、素晴らしい景観に花を添えていました。

 九州でも屈指の景勝地の中の広大な敷地にひっそりと佇む、素敵なオーベルジュです。春の新緑・夏のホタル・秋の紅葉・冬の雪景色等々、四季を通じて自然を愛でながら美味しいフレンチが堪能できます。おこもりに適した部屋や、大勢の家族連れに適した部屋などもありますので、大自然の中で美食を楽しみたい方々にお薦めの宿です。

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